フリーランスになると決意した人の中には、「会社を辞めて自由に働くんだ!」と勢いで退職する人がいますが、正直おすすめできません。
「立つ鳥跡を濁さず」とあるように、やるべきことをやってから退職をした方が、フリーランス活動もスムーズに始められるでしょう。
この記事では、フリーランスが会社を退職する前にすべきことを、時系列順にまとめました。
1.退職の意思を伝える

まずは、退職する意思を会社側に伝えることから始まります。
会社に何も言わず「バックレ」するのは、社会人としてあってはならない行為ですので、やらないようにしましょう。
直属の上司に直接伝える
退職の意思を第一に伝えるべきは、普段の仕事で直接指示を受ける直属の上司です。
2人で話せるよう時間をもらい、口頭もしくは退職願の提出で退職の意思を伝えます。
会社ごとに「退職の意思表示は退職予定日の◯ヶ月前までにすること」といった規定があるはずなので、必ずそれに従いましょう。
間違っても「今日で辞めさせていただきます」など無茶なことはせず、時間に余裕をもって伝えるのが常識です。
退職届を提出する
会社側と退職について折り合いがついたら、退職を正式に表明するため「退職届」を提出します。
先に出た「退職願」は「会社を辞めたいんですけど…」と願い出るだけのものですが、「退職届」は「会社を辞めます!」という強い意思を示す書類です。
退職届の提出時期が社内規定で決まっていればそれに従い、そうでなければ会社側に指示されたタイミングで提出するようにしましょう。
【例外】直接伝えるのが難しければ退職代行がおすすめ!

本来、退職の意思は自分自身で伝えるべきものですが
- 職場いじめや上司のパワハラなどが退職理由である
- 過度な残業などで体を壊している
- 退職の意思を伝えたにもかかわらず放置されている
- 強引な引き止めにあっている
など、自分だけではどうにもならないパターンもありますよね。
そういう場合は、自分の代わりに会社に退職を伝え、退職を実現させてくれる「退職代行サービス」を利用してみてはいかがでしょうか?
近年はニーズの高まりを受けて退職代行サービスも増えていますが、中でも「退職代行サービスのNEXT」をおすすめします。
このサービスにはいくつものメリットがありますが、特に「法律のプロである弁護士が代行してくれる」という点が魅力的ですね♪
詳しくは、以下のリンクから確認してみてください。
2.仕事の引き継ぎ
退職届の提出が済んだら、現在自分が担当している仕事の引き継ぎをしなくてはなりません。
退職日までにキリ良く終われる仕事ばかりではないはずなので、「誰にどの仕事を引き継ぐか」を上司としっかり相談して決めるようにしましょう。
関係部署へのあいさつ
自分の退職が社内で正式発表されたら、関係部署を回って少しずつあいさつをしていきます。
会う頻度が低い人には自分から会いに行き、退職日とお世話になったお礼を伝えるようにしましょう。
日常的に会える人なら退職日間際のあいさつでも問題ありません。
引き継ぎが発生した仕事の関係者には、次の担当者が誰かを使えることをお忘れなく!
マニュアル作成
仕事の引き継ぎは、口頭だけで済ませるべきではありません。
引き継いだ人が後からでも確認できるように、マニュアルを作っておきましょう。
マニュアルは
- 仕事の具体的な手順
- 必要なデータやテンプレートの場所
- その仕事に関係する人(他の担当者や業者)のリスト
などを、画像を入れるなどして見やすくまとめておくと親切ですね。
特に、「これまで自分一人でやっていて、他の人が内情を一切知らない仕事」は、より細かくマニュアルを作った上で引き継ぐようにしましょう。
3.会社から支給された備品の返却

退職日までに、会社から支給された備品はすべて返却しておきましょう。
具体的には
- 社員証や名刺
- 制服
- 健康保険証や定期券
- パソコンやスマホなどのデバイス
- 会社の鍵
などです。
これらを持ったまま会社を辞めてしまうと、後々トラブルになることがあります。
出勤最終日には、自分が使っていたデスクやロッカーなどを、もれなくチェックしてください。
4.必要書類を会社から受け取る

会社を辞めてフリーランスになると、それまでとはさまざまな面で待遇が変わります。
特に、
- 会社の社会保険→国民保険
- 厚生年金→国民年金
というのが大きな変化ですね。
これらの変更手続きには会社が発行する書類が必要になります。
退職後は請求しにくいので、退職日までにすべて揃えてもらうようにしましょう。
主な必要書類は以下の通りです。
- 離職票
- 雇用保険被保険者証(会社が持っている場合)
- 年金手帳(会社が持っている場合)
- 源泉徴収票
状況次第で他にも書類が必要になるかもしれませんが、とりあえずこれらの書類は忘れずに受け取りましょう。
5.クレジットカードを作っておく

フリーランスが家計管理するためには、クレジットカードは最低でも「家計用」「事業用」の2枚は持っておくことをおすすめしています。
しかし、収入が不安定なフリーランスは、会社員と比べて社会的信用が著しく低いため、クレジットカードの申請が通りにくいです。
「クレジットカードが1枚もない」という事態を避けるため、会社員でいるうちにクレジットカードを作っておくとよいでしょう。
フリーランスにおすすめのクレジットカードは以下の記事にまとめています。

6.フリーランスとしての仕事を見つけておく
フリーランス活動を始めても、すぐに仕事が見つかるとは限りません。
「仕事がない=無収入」なので、その状況が続くと貯金を大きく目減りさせるハメになります。
そうならないよう、会社を退職する前にフリーランスとしての仕事を確保しておきましょう。
おすすめの方法は、クラウドソーシングサイトを利用することです。以下でおすすめのサービスを紹介します!
CrowdWorks(クラウドワークス)を利用する
クラウドソーシングの大手「クラウドワークス」は案件数が突出して多いのが特徴です。
案件のジャンルも幅広いので、駆け出しのフリーランスであっても仕事を得やすいでしょう。
退職日が近づいてからクラウドワークスを利用するよりは、退職すると決めた段階で副業として小さな仕事を請け負い、経験と実績を積んでおくのが理想的です。
クラウドワークスについての詳細は、以下のリンクからご確認ください。
Crowdteck(クラウドテック)を利用する
他にも有名なクラウドソーシングサイトとして「クラウドテック」があります。
こちらはクラウドワークスと比べ、Webデザイナーやエンジニアに特化しているのが特徴です。
サポート体制が充実していて高単価な案件が多いので、デザイン系やIT系のフリーランスを目指す人には、クラウドテックの利用をおすすめします。
クラウドテックについて詳細は、以下のリンクからご確認ください。
社員時の人脈を活用する
会社員時代に人脈を築けていたのなら、そこから仕事を紹介してもらうこともできます。
社外の取引先などに退職を伝えると、「じゃあ、フリーランスになってからも◯◯さんに仕事をお願いしようかな」と言われることがあるかもしれません。
ただ、そうした発言は社交辞令やリップサービスの可能性が高いので、「絶対に仕事をもらえる!」とあてにしない方が良いですね。
あくまでも、社員時の人脈はサブ的な方法と考えておきましょう。
セミナーや交流会に参加する

フリーランスになった以上、いつまでも会社員時代の人脈に頼りっぱなしというのはよろしくありません。
新しい人脈を開拓するために、ビジネスセミナーやフリーランスの交流会などに、積極的に参加するようにしましょう。
最近では、オンライン上のコミュニティ「オンラインサロン」も増えてきているので、「忙しくて会場に行く時間が取れない!」という人でも活動しやすいですね。
まとめ

会社を退職する前に済ませるべきことは意外にたくさんあると、わかっていただけたと思います。
「こんなにやることがあるのかぁ…」とうんざりしてしまうかもしれませんが、それらはすべて欠かせないことです。
フリーランス活動をスムーズにスタートさせるためにも、一つずつ確実にやっていきましょう。
