フリーランスになると、クライアントと直接メールのやり取りをする機会が増えます。その際、プライベートで使っているメールアドレスを使いまわしていませんか?
フリーランスとして事業を行うなら、事業用(ビジネス専用)のメールアドレスを取得しておきましょう。
この記事では、フリーランスが事業用メールアドレスを持つべき理由などを解説していきます。
フリーランスが事業用メールアドレスを取得すべき理由
フリーランスが事業用メールアドレスを取得すべき理由として、以下の4つが挙げられます。
- 仕事とプライベートのメールを区別しやすい
- クライアントからの信頼を得やすい
- ビジネス関係の人からの印象が良くなる
- モチベーションアップにつながる
1つずつ、詳しくみていきましょう。
仕事とプライベートのメールを区別しやすい
プライベートと事業でメールアドレスを分けると、メールの管理がしやすくなります。
事業に関するメールを見逃すと、仕事のミスにつながったり、クライアントからの信頼を失ったりしかねません。
仕事に関するメールを確実にチェックし、すばやく反応できるようにするために、プライベートとビジネスでメールアドレスを分けた方が良いです。
クライアントからの信頼を得やすい
事業用メールアドレスがあるだけで、クライアントからの信頼をぐっと得やすくなります。
メールアドレスは事業所の窓口のようなものなので、クライアントが「この人は信頼できるのか」を確認する最初の判断材料です。
そんな中で、明らかにプライベート用だとわかるカジュアルなメールアドレスを使っていると、クライアントの信頼を得るのは難しいでしょう。
ビジネス関係の人からの印象が良くなる

事業用メールアドレスをもっておくと、クライアント以外のビジネス関係者からの印象も良くなります。
フリーランスとして活動する中で、交流会や勉強会などに参加する機会もでてきます。そして、出会った同業者や異業種の人と、名刺や連絡先を交換することもあるでしょう。
そうした場面で事業用メールアドレスを提示できれば、「この人はしっかりした人だな」と思ってもらえる可能性が高まります。
もしかしたら、名刺や連絡先を交換した人の誰かから、仕事を紹介してもらえるかもしれません。どこに仕事のチャンスがあるかわかりませんので、初対面の段階から事業用メールアドレスでしっかりアピールしておきましょう。
モチベーションアップにつながる
事業用メールアドレスを持つことは、周囲のビジネス関係者から信頼を獲得できるだけでなく、自身のモチベーションアップにもつながります。
なぜなら、ビジネス専用のメールアドレスを作ることで、「自分はフリーランスとして独立したんだ」と自覚できるからです。
会社員やちょっとしたお小遣い稼ぎとしてではなくなく、「自分のスキルをいかして、個人で仕事をするんだ」という覚悟から、仕事に対する責任感がうまれます。
そうした自覚や責任感が、仕事に対するモチベーションへと変わっていくのです。
Gmailを事業用メールアドレスに使用しても問題ないか?

結論から言うと、Gmailを事業用メールアドレスに使用するのはおすすめできません。
GmailやYahooメールなどフリーメールのアドレスは、無料で簡単に作れます。それゆえにスパム(迷惑メール)扱いされやすいのです。
また、メールアドレスという「ビジネスにおいて大事なもの」にお金をかけていないことから、クライアントからの信頼を得にくくなります。クライアントの中には、「Gmailを使用しているフリーランスとは取引しない」と決めているところもあるほどです。
そうした点から、Gmailなどのフリーメールはビジネスで使うには不適切と言わざるを得ません。
事業用メールアドレスは独自ドメインを使用すべき

見る人からの信頼性が重要な事業用メールアドレスには、「独自ドメイン」を使うのがおすすめです。
そもそも、「ドメイン」とはインターネット上の住所です。Gmailのアドレスは後半部分が「@gmail.com」となりますが、「@」より後の部分がドメインにあたります。
これは例えると、Gmailからインターネット上の土地を借りているようなものです。せっかくフリーランスとして個人で働いているのに、メールアドレスが間借りだなんてちぐはぐですよね。
自身がフリーランスとして自立していることを示すために、自分だけのインターネット上の土地を持つ必要があります。それが「独自ドメイン」です。
独自ドメインの取得方法

それでは、独自ドメインの取得方法を、順を追って具体的に見ていきましょう。
ドメイン販売サイトを選ぶ
まずは、ドメインを販売しているサイトを1つ選びます。
サイトごとにドメインの販売価格は異なるので、複数のサイトを比較して、全体的に価格帯が安めなところを選ぶと良いでしょう。
また、サイトによってはお得なキャンペーンを行っているところもあるので、タイミングがあえばそういうものを利用するのもおすすめです。
この後におすすめのドメイン販売サイトを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ドメインを選ぶ

サイトを決めたら、ドメインを選んでいきましょう。「massu@writer.com」というメールアドレスを例に取ると、「writer.com」の部分がドメインです。
「writer」の部分は自由に決めることができ、屋号や事業内容を入れるのが一般的です。自分がなんの仕事をしているか、簡潔にわかりやすく示せる単語を使いましょう。
「.com」の部分は、ドメイン販売サイトにあるものの中から選びます。「.com」「.jp」のような有名なものは、1,000~2,000円ほどかかります。安いものだと100円以下のものもあります。
なお、「writer.com」という組み合わせをすでに誰かが使っていた場合、それは使えません。他とカブらないよう、再度単語や組み合わせを考える必要があります。
ローカルを決める
最後にローカルを決めます。先ほど挙げた「massu@writer.com」で言うと、「massu」の部分がローカルです。
ローカルには、名前(ビジネスネーム)を入れるのが一般的です。そうしておけば、複数の事業用メールアドレスを持っていても、ローカルでどの事業のメールかがわかります。
ローカルが決まったらドメインと組み合わせて、メールアドレスを完成させます。
おすすめのドメイン販売サイト
ここでは、おすすめのドメイン販売サイトを3つご紹介します。
サイトごとに特徴や独自のキャンペーンがあるので、比較して自分に合うサイトを利用してみてください。
Gandi.net
出典:公式サイト
Gandi.netは、世界中にオフィスのあるグローバルなドメイン販売サイトです。
- 20年の運用実績と、200万以上のドメインの管理実績がある
- ICANN公認レジストラである(ドメインを管理する団体の公認を受けている)
- 人気のものからマイナーなものまで、700種類以上のドメインを取り扱っている
という特徴があります。
特に目をひくのが、取り扱っているドメインの数です。「.com」「.jp」といった人気のあるドメインはもちろん、「こんなものまであるの!?」と言いたくなるようなものもあります。
全体的にドメインの価格は高めですが、「人気でなくても、自分の気に入ったドメインを選びたい」という人におすすめです。
お名前.com
出典:公式サイト
お名前.comは、GMOグループが運営するサイトです。
- 国内最大級のドメイン販売サイト(2,400万件の登録実績、20年以上の運用実績)
- 人気のものからマイナーなものまで、580種類以上のドメインを取り扱っている
- 全体的にドメインが安価
- ICANN公認レジストラである
という特徴があります。
なんと言っても、どのドメインも安価なのが嬉しいポイントです。人気の「.com」「.jp」でも数百円でゲットできてしまいます。
今なら、「同じドメインを31個以上登録すると割引」というキャンペーンが開催中です。
ムームードメイン
出典:公式サイト
ムームードメインは、お名前.comと同じくGMOグループが運営するサイトです。
- ドメイン販売大手の安心感(ドメイン申し込み数400万件以上、10年以上の実績)
- 人気のものからマイナーなものまで、400種類以上のドメインを取り扱っている
- 漢字・ひらがな・カタカナでドメインを検索可能
- 専門のサポートスタッフがいる
という特徴があります。人気ドメインの価格はそれほど安いとは言えませんが、安心感や使いやすさはトップクラスです。
なお、2020/12/31まで、人気の「.com」の新機取得が760円になるクーポンが発行されています。
事業用メールアドレスを決める際の注意点

事業用メールアドレスは、事業に関係した単語を使って作るのが基本です。ただ、事業に関係していればなんでも良いわけではありません。
相手のことを考えたうえで、使う単語や組み合わせを考える必要があります。
読みやすく、覚えやすいものにする
事業用メールアドレスは、読みやすくて覚えやすいものにするのが鉄則です。
たまに、自分の名前や屋号、事業内容などを詰め込んだ異常に長いメールアドレスを使っている人がいます。そうしたメールアドレスは間違えられやすいですし、相手だけでなく自分も覚えにくいため、結局愛着を持てません。
事業用メールアドレスは、できるだけ短く・シンプルなものにしましょう。
ドメインは費用より信頼性を重視する
独自ドメインを取得する際、ドメインによって価格に差があるのに気づくでしょう。それを見て、「独自ドメインなのは変わらないんだから、安いものにしよう」とするのはやめてください。
確かに、「.com」「.jp」のようなよく見かけるドメインは、マイナーなものと比べて費用がかかります。しかし、その費用は信頼性の対価なのです。
お金をケチってフリーメールを使うと、クライアントからの信頼性を下げると先述しましたが、ドメインでも同じです。クライアントに「このドメインは怪しいな・・・」と思われないよう、信頼性を重視してドメインを選びましょう。
まとめ

フリーランスとして活動するのなら、Gmailなどのフリーメールではなく、独自ドメインのメールアドレスを事業用として取得しておきましょう。
多少お金はかかりますが、クライアントをはじめとするビジネス関係者から信頼を得るのに必要な経費です。
お金をかけるべきところ・抑えるべきところを間違えないようにしてくださいね。
