「好きな時間で働ける」「出社しなくていい」など、自由な働き方が魅力的なフリーランス。
一方で、会社員からフリーランスになったことを後悔する人もいます。
そこでこの記事では、現役フリーランスの筆者が、フリーランスに向いていない人や、後悔しやすいタイミングなどを解説しました。
「会社を辞めなきゃよかった」と後悔しないために、プラスの面だけではなく、マイナスな面も把握しておきましょう!
フリーランスが向いていない人

特定の企業や団体、組織に属さないで働く「フリーランス」の働き方は、 誰もが適応するわけではなく、向き・不向きがあります。
後悔しないために、どんな人がフリーランスに不向きなのかを知っておきましょう。
- 安定を好む人
- 向上心がない人
- 自己管理ができない人
- 営業が苦手な人
安定を好む人
フリーランスになると、「いつ仕事がなくなるか分からない・・・。」と不安にかられることも多いです。
なぜなら、フリーランスは会社員のように、雇用されているわけではなく、いつ契約が切れるのか、仕事がいつまで続くのかが不透明だからです。
ある日突然、収入がゼロになる可能性もあります。
つまり、「できるだけ安定して働きたい」という人は、正直言ってフリーランスに向いていません。
毎月の収入に差があっても、へこたれず、乗り切れるような精神力が求められるのです。
向上心がない人

フリーランスが仕事を継続的に取るためには、世の中のニーズや変化を察知して、素早く対応できる能力が求められます。
スキルアップを怠り、新しいことを学ばない人は、他のフリーランスに仕事を取られてしまうでしょう。
よく学び、進化していくような向上心がある人は、フリーランスに向いています。
フリーランスのライターをやっている私も、仕事を取るために、さまざまな分野の勉強をしながら、世の中の動きに自分を合わせるようにしています。
自己管理ができない人
会社に雇用されていると、強制力が働くため、働かざるを得ない状況になります。
一方でフリーランスの場合、監視する人が誰もいなくなるので、常に自分を律して仕事をしなくてはなりません。
また、フリーランスは好きな時間に仕事できるため、うっかりすると夜型になり、生活リズムも乱れがちです。
そのため、
- モチベーションを保ちにくい人
- 誘惑に負けてダラダラしてしまいがちな人
などの自己管理が苦手な人だと、フリーランスになると、自由すぎることに不便を感じてしまうかもしれません。
次第に、「会社員になって上司に監視された方が働きやすいのでは?」と感じるようになります。
営業が苦手な人

フリーランスは自分で仕事を取りに行く必要があるので、営業に苦手意識がある人だと、フリーランスが向いていないと感じることも。
どれだけ優れたスキルを持っていても、仕事が獲得できないと、生計を成り立たせることができません。
逆にいうと、多少スキルが足りなくても、営業が上手いとスムーズに仕事を獲得しやすいでしょう。
営業をがんばって、信頼できる取引先を複数見つけていれば、収入源を分散できます。
結果、フリーランスでも安定して仕事ができるようになるはずです。
最近では、twitterなどのSNSを経由して仕事を取れることもあるので、自分が利用しやすいツールを利用して営業するといいでしょう。
フリーランスになった人が後悔するタイミング4つ

独立してフリーランスになると、後悔するタイミングがいくつかあります。
どんなときに後悔しやすいか知っておくことで、慌てずにすみますよ。
- 収入の不安定さを感じたとき
- 想定外の出来事が起こったとき
- 社会保障や保険の少なさを感じたとき
- スキルアップしにくいと感じたとき
収入の不安定さを感じたとき
フリーランスは収入が不安定です。
急に契約が切れた場合は、収入がいきなり減ることもありますし、月によって稼げたり稼げなくなったりします。
一つの収入源に依存していると、そこが折れてしまうと生計が成り立たなくなることも。
会社員であれば毎月決まった給料が振り込まれますし、ボーナスも受け取れますよね。
毎月の固定収入があることが、精神的な安定に繋がり、結果的に仕事がしやすくなっていると、私もフリーランスになって痛感しました。
ただ、今はどんな働き方であっても先行きが見えない時代。
現状を受け入れ、どうすれば収入を増やせるかを考えていくことが大切です。
想定外の出来事が起こったとき

災害や感染症の流行など、想定外の出来事が起こった際も、フリーランスになったことを後悔しやすいです。
どこにも雇用されていないため、仕事のキャンセルが発生しやすく、それにともない収入が大幅に減ることがあります。
そんなフリーランスが、住宅ローンを抱えていたり、生活水準が高かったりすると、家計が簡単に圧迫されてしまうというリスクも。
ある程度稼いでいるとしても、不測の事態に備えてお金は蓄えておいたほうがいいでしょう。
社会保障や保険の少なさを感じたとき
会社員であれば、給与以外に福利厚生や保険がありますが、フリーランスは受けられる保障や保険が少ないです。
労災保険や雇用保険が受けられず、雇用されていないので失業手当もありません。
業務中に発生したケガや病気に関しては、民間の保険に加入してカバーすることになります。
くわえて、将来もらえる年金は、フリーランスになると国民年金のみ。不足する分を補うため、自分で年金を積み立てるフリーランスも多いです。
保障の手続きもすべて自分でしなくてはいけないので、会社員に比べて手間が増えます。
スキルアップしにくいと感じたとき

フリーランスは、今持っているスキルを切り売りして、仕事をすることが多いです。
仕事の獲得に必死になるあまり、スキルアップがおろそかになることも。
会社員なら、福利厚生を利用して資格取得ができたり、部下を持つと管理職としての経験も養えたりしますよね。
そのため「フリーランスで働いていると、思うように能力が身につかない」と、後悔する人がいるようです。
フリーランスが後悔しないための対策6つ

いざフリーランスになった際に後悔しないためには、事前準備や万全の対策が必要です。
この章では、フリーランスが後悔しないための対策について、まとめてみました。
- 手続き関係は忘れずに行う
- 将来の備えを増やす
- 節税のコツを知っておく
- 人脈を広げておく
- キャリアやスキルの棚卸しをする
- スキルアップのためセミナーに参加する
手続き関係は忘れずに行う
会社員からフリーランスになると、自分でさまざまな手続きをしなくてはいけません。
うっかり忘れてしまうと、日々の生活に支障が出ることになります。
- 社会保障が受けられない
- 医療費が10割負担になる
- 年金が未納扱いになり受け取れる金額が減る
こうならないために、以下の手続きは必ず行いましょう。
- 健康保険→国民健康保険への切り替え
- 厚生年金→国民年金保険への切り替え
フリーランスになったら行う手続きの詳細については、以下の記事を参考にしてみてください。

将来の備えを増やす
フリーランスは、厚生年金には加入することができないので、国民年金のみが将来の年金額になります。
国民年金のみになると、満額でも月6.5万円の支給になります。
これだけでは十分な老後の生活が送れるとは言えません。
そのため、フリーランスになったら、国民年金以外の年金制度や、事業主向けの共済を活用することをおすすめします。
将来のたくわえを増やすには、以下の制度を活用しましょう。
- 国民年金基金
- 付加年金
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
- 小規模企業共済
- 経営セーフティ共済
- 個人年金保険
これらの詳細に関しては、以下の年金の記事を参考にしてみてださい。

節税のコツを知っておく

会社員やアルバイトの場合、税金は給料から天引きされており、税金関係は身近ではなかったかもしれません。
一方、フリーランスになると、自分で税金を計算し確定申告して納税を行うので、必ず税金に触れることになります。
確定申告では「控除」や「経費」といった言葉が出てきますが、それらはすべて、フリーランスが「節税」するために必要なもの。
そのため、節税のコツを知っておくことが、フリーランスにとって不可欠なのです。
節税について詳しく知りたいという人は、以下の記事を参考にしてみてください。

人脈を広げておく
「仕事がいつかなくなってしまうかも・・・。」と不安に感じることが多いフリーランスにとって、人脈は大事です。
万が一仕事がなくなったとしても、人脈があれば、新たな仕事を獲得するチャンスも増えますし、セーフティネットにもなりますね。
人脈の広げ方としては、
- 以前勤めていた会社関係に連絡してみる
- セミナーやイベントに参加する
- SNSで発注してくれそうな人と繋がる
などの方法があります。
フリーライターをやっている私も、Webメディア制作に携わる人などを、Twitterでフォローしています。
キャリアやスキルの棚卸しをする

今まで培ってきたキャリアやスキルを、整理してまとめてみるのも大事です。
自分の経験や実績を客観的に見ることができますし、クライアントに自分のできることをアピールしやすくなります。
棚卸しに伴い、実績をまとめたポートフォリオを作っておくと、営業する際に使えるので効率がいいですよ。
スキルアップのためセミナーに参加する
フリーランスがスキルアップをするなら、
- セミナーに参加する
- 資格の勉強をする
など、自分で積極的に能力を高めるための努力が必要になります。
私も、ライターとしてまだまだスキルが足りないと感じているので、業務以外にも勉強をするようにしています。
フリーランスを続けるうえで大切なこと

フリーランスは、収入が不安定だという理由から、つい働きすぎて「一人ブラック企業化」することも。
そんな状態のなかで、フリーランスを続けるために大切なことを紹介します。
体調管理
会社を休んでも、有給休暇を申請すればお金がもらえる会社員とは違い、フリーランスの場合、休んだら収入はその分減るだけ。
そのためフリーランスは、体調が悪くても、睡眠不足でも、無理をして働いてしまう人が多いです。
特にフリーランスになったばかりのころは、仕事を軌道に乗せようと必死になり、プライベートがほぼなくなります。
しかし、体調をしっかり整えることも、フリーランスにとって大切なひとつの要素です。
フリーランスになったら在宅時間も増えるので、適度に散歩したり、軽い運動をしたりして、体調管理を行いましょう。
私も、気分転換を兼ねて毎日散歩するようにしています。
オンとオフを切り替える

フリーランスは、勤務時間を自分で決められることから、仕事を短期間に詰め込んでしまうことが多いです。
そうなると、煮詰まってしまうこともあるでしょう。
「仕事をするときは仕事に集中して、遊ぶときは遊ぶ」といったオンオフの切り替えも、フリーランスにとって大切です。
おもいきって仕事から離れると、気分転換になって、何かいいアイデアが得られるかもしれません。
私の場合は、「頭が一番働きやすい」と言われている朝から働くようにしています。
まとめ

ということで今回は、フリーランスになって後悔するタイミングや、後悔しないための対策について説明してきました。
フリーランスは、収入の不安定さや、保障の少なさなど、会社員の働き方と比べたときに後悔することがあります。
しかし、フリーランスになる前に事前準備をしっかり行い、いざトラブルが起こったときはその都度対策していけば、乗り越えられることが多いです。
自由な働き方ゆえに、「多少後悔することは仕方ない」と割り切って、心構えをしておけば、フリーランスになっても快適に働けるようになるでしょう。
